青い水と森の記憶が重なる、古い井戸のそばに佇む黒衣の女。公演のイメージビジュアル。

なかええみ 最新作

曝井さらすいの鬼

水、鳥、風。
そして、私と鬼とあなたと愛。

歌 ・ 舞 ・ 芝居 ・ 語り

202612.12土12.13日コラボキャンバス ヴィラート
公演詳細・チケット予約
作品イメージ/原写真 細田晴美

自然のいのちの
世界に生きる。
水、鳥、風。
そして、私と鬼と
あなたと愛。

世界はいつも揺れ動いている。
張り巡らされた網のように、いのちも、時間も、互いの関わりも、つながりながら動いている。

部屋で私がため息をつく時、
森の池の上では鳥が羽ばたいている。
水は絶えず流れている。

歌、舞、芝居、語り。
六つの小作品を散りばめた、オムニバス公演。

それぞれの作品は、身体に感じる渇きや潤い、暮らしの営み、土地に残る記憶を映し出し、互いに響き合う。

作・演出・振付 なかええみ

六つの作品、
ひとつの流れ。

歌、舞、芝居、語り。
それぞれの身体から、世界へ。

一舞鳥空間を舞う。気と動きの間。

空間を舞う。
気と動きの間。

歌

鳥の羽ばたき 池を震わせ
静かに笑う 水笑う

舞手 なかええみ

二舞水を織る流れと流れが出会い、合流する。

水の流れる気配。
流れと流れが出会い、合流する。その動きを舞う。

後半は、水を使う人へ。
その仕事、その姿、その気高さを、身体に映す。

舞手 高梨尚美・帆北祐美・馬場由香里
舞手 なかええみ

三演舞水の部屋都会の、一人の女の部屋。

都会の、一人の女の部屋。
女は部屋で水を浴びている。洗面器からこぼれた水は、その場で拭き取られていく。

休息のために茶を淹れる女の身体は、張り詰めたまま。
触れるダンサーに導かれ、女はその身体を何かに委ねようとする……。

女
帆北祐美
整える女
高梨尚美
女ダンサー
馬場由香里
触れるダンサー
なかええみ
四歌と舞同時に生きるものたちへ。歩く。気配と舞う。労働し、歌う。

歩く。気配と舞う。労働し、歌を歌う。
声と息を、同時に生きるものたちへ。

船を漕ぐ。糸を紡ぐ。子をあやす。
菜を刈る。田を耕す。
暮らしの営みから生まれる歌を、太鼓と一人の声で。

舞・歌・太鼓 なかええみ

五女狂言芝居『揺男』ゆらぐおとこ「聞いていますか?」

古の鄙に暮らし、田畠を耕す桃子と花子が、髭をつけ、現代の夫たちへと姿を変える。
公園で子どもを見守る男たちの話題は、「妻の機嫌」。

家事、育児、町内会へと揺れ動く話の中で、「手伝っているつもり」の日常に、見えていなかった誰かの仕事があることが浮かび上がる。

現代社会で揺れているのは、男たち。
「聞いていますか?」そんな言葉に、ドキリとする。

語り・夫1
高梨尚美
桃子・夫2
帆北祐美
花子・夫3
馬場由香里

ここで、ひと息。休憩をはさみ、第二幕へ。

古い井戸のそばに佇む黒衣の女。作品の参考写真。
作品イメージ・参考写真写真 細田晴美

第二幕

六 能演舞

曝井さらすいの鬼

土地は、記憶している。
鬼は、舞う。

突然、パートナーの文香を失った女。
文香は、人の生の感触を大切にし、死にゆく人の些細な声を漏らさず拾う仕事をしていた。

文香がいなくなり、女は大事なことを後回しにしていた自分に気づく。文香が「行ってみたい」と言っていた場所へ向かうと、そこには古い井戸があった。

あらすじを読む

草を摘む歌、誰かを待つ声。
井戸を掘り、水を争い、子をあやし、死者を洗う。
土地に生きた人々の記憶が、井戸から聞こえてくる。

自らの悔恨と痛み、そして土地から受け取る感情に揺さぶられ、女は鬼となる。

鬼は、土地や人の記憶として現れ出る。
そして、鬼は舞う。
その舞は、失われた人への鎮魂となり、今、目の前にある愛へと向かっていく。

作者の想いと、歌のことばへ

作家の言葉

井戸は、
暮らしを見てきた。

水を汲む人。誰かを待つ人。
出会い、子を育て、別れ、また日々を生きる人。
その喜びも、言葉にならなかった悲しみも。

井戸と古典

古代、水汲みの場は、人と人が出会う場所でもありました。日本最古の和歌集『万葉集』には、こんな歌が残されています。

青柳の 萌らろ川門に 汝を待つと
清水は汲まず 立ち処 平すも

――『万葉集』巻十四・三五四六

柳が芽吹く川のほとりで、あなたを待っている。
清水を汲むことも忘れ、今か今かと行きつ戻りつ、
立っている地面を踏みならしてしまうほどに。

水を汲みに来たはずなのに、心は待つ人へ向かっている。その足もとの動きまで伝わってくる歌です。

井戸のそばで育った男女の恋は、『伊勢物語』の「筒井筒」に描かれ、やがて能『井筒』へと受け継がれました。水面に面影を求める心は、時を隔てた私たちにも響いてきます。

作品への想い

井戸の周りには、どんな暮らしがあったのでしょう。

湧き出る水の恩恵と、その水をめぐる争い。
子を育てる喜びや悲しみを語り合う女性たち。
疫病を退け、命を守りたいと願う祈り。

命を生かす水は、死者の身体を洗う水でもありました。

私は、そうした風景を想像し、井戸が見てきた人々の心に耳を澄ませ、恋の歌も、暮らしの声も、祈りも、失った人への嘆きも、この作品のうちに息づかせる。

『曝井(さらすい)の鬼』は、パートナーを亡くした現代の女が、自分の命を見つめ直そうと古井戸を訪れる物語です。

古井戸を訪れた女は、その心をひたぶるに感じてゆく。
先人たちが生き、次の誰かへとつないできた、言葉には尽くせない「命のなにものか」に触れてゆく。

やがて、鬼となって現れる女の、生命の嘆き。

その嘆きに、観客の皆さまも共に震えてくださるか…。

そんな願いを込めて、『曝井の鬼』を初演する。

作・演出・出演 なかええみ

歌のことば

『曝井の鬼』から、二つの歌。

THEME SONG

『曝井の鬼』
テーマ曲・歌詞

歌、声、出づる
去ったものの思い
土が聞いた
風が聞いた
うったる心を
やぁ うたえ

手を伸ばせど 届かぬ手
呼べど戻らぬ 人の息
気づけと 気づけと
心さわぐ

SONG IN THE PLAY

『曝井の鬼』
劇中歌より

たらりらり たらりらり
光る青草 たらりらり
たらりらり たらりらり
摘めや 摘めや おなごも
たらりらり たらりらり
艶やかな 髪げに 触れや

たらりらり たらりらり
迎えにきてと おなごわらう
たらりらり たらりらり
水は汲まねど 妹(いも)を待つ
たらりらり たらりらり
清水(きよみず)給えや 直手(ただて)から
たらりらり たらりらり

公演日時・料金と予約のご案内へ

四人の身体、
四人の声。

なかええみ

作・演出・振付/出演

なかえ えみ

Emi Nakae

現地に赴き取材して演目を作るアーティスト。土地と人と自然の関係や身体感覚がテーマ。

代表作に、水の道(地下水源)を描いた『スサノオの庭』、七夕をテーマに人と土、星の調和、子どもの命の犠牲と社会規範を描いた『七夕、ボクの物語』、古代王朝を舞台に女性の自立を描いた『照愛』、母子の葛藤とケアの問題を草と人の関係を入れて描いた『よろぼし〜手湯と草』近未来を舞台に生成AIと人の身体の関係を描いた『あなた、俳優でしょう?』がある。

活動テーマ

相互存在を身体の感覚で捉え直し、親和性を生む表現として舞台化する。

思い

人を含む存在は、
命を交換しあう大きな一つの生命体。
自然、歴史を含めた他者の存在に
親しむ心を見つめ
身体感覚で掴めるような表現を探し
新しい作品を創作し、発表している。

出演

帆北祐美

帆北祐美

Yumi Hokita

馬場由香里

馬場由香里

Yukari Baba

高梨尚美

高梨尚美

Hisami Takanashi

プロフィール写真撮影 Mami Chiba

この舞台を、
ともにつくる。

主催
Emi's performance
作・演出・振付
なかええみ
舞台監督
平山久能
音響
宮嶋野乃花
衣装(『曝井の鬼』)
宮尾和歌子
広報写真撮影
細田晴美
サポート
福島佳代子岩田京子大浜悦子清沢真実

公演のご案内

2026年12月12日(土)・13日(日)
全3公演

12.12土
開場開演
12.13日
開場開演
12.13日
開場開演

チケット

一般6,500円

全席自由席

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会場

コラボキャンバス ヴィラート

東京都杉並区和田3-11-2

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キャンセルの連絡日とキャンセル料
キャンセルの連絡日キャンセル料
2026年12月8日までチケット代金の20%
12月9日〜ご予約公演の前日チケット代金の50%
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